住環境や生活環境では都市化が進み子供たちが自由に外遊びができなくなりテレビビデオやゲームに時間が長くなりエネルギーを発散できず食欲低下を招いています。塾や習い事で一週間がうまり家庭での食事時間が家族ばらばらになり食事時間も短くなりよく咬まない、丸のみ早食い、流し込みなどが増え食欲増進や満足を得られなくなってきています。食事はゆっくり時間をとり季節の素材を知りながらよく咬んでたべましょう。
2011年8月アーカイブ
孤食、朝食抜き、運動不足による食欲の低下、早食いなど小児を取り巻く環境の変化によって食生活にも影響がでてきます。少子化核家族による家族数兄弟数の減少は家族のだんらんや共食の場の減少を招き孤食や個食(個々に好きなものを食べる)子食(子供だけで食べる)の増加が叫ばれています。また親の生活習慣を反映し間食と区別のつかない食事といったリズムの乱れもでてきます。
生後8カ月頃下の前歯がでてきますが食後に保護者が歯に付着した汚れをガーゼで拭きとる程度でいいです。歯ブラシの使用に備えてシリコンかラバーでできた導入用歯ブラシを使用するのもいいです。1歳の誕生日を迎える頃上の前歯がでます。この時期にナイロンの歯ブラシを保護者磨きをはじめます。
フッ素には再石灰化の促進、歯質の強化、抗菌、抗酵素作用があります。フッ化物配合歯磨剤つまりフッ化ナトリウムやモノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化第一スズは日本で薬用成分として認められ医薬部外品歯磨剤になります。フッ化ナトリウム90~1000ppmFの範囲で配合されています。90ppmFで有効かというと通常のブラッシングにつけるものとしては足りません。WHOでも500ppmF未満では効果が低いとされ250ppmFより低いものでは予防効果の証明はないそうです。
最近シュガーレス商品が多くでまわってきました。代謝されても酸を産生しない甘味料は唾液の分泌を促進させるのでウ食予防にはとても効果的です。特に甘味習慣の改善しにくい子供には有効です。体質的に唾液が少ない人にはシュガーレスガムを1日3回1回につき15分以上を使うと唾液による再石灰化だけでなく唾液腺の機能が回復し唾液分泌の改善が期待できます。
ミュータンス菌は虫歯の発生の初期の段階に重要な役割をもち砂糖を代謝して酸を産生しさらに強力な付着能を発揮する酸性環境でも酸産生を継続できる。いったん菌にすみつくとなかなか減らすことができない。
ラクトバシルス菌は歯の面への付着能はないがむし歯の進行にかかわっている。むし歯の深部や詰め物の隙間に生息している。甘いお菓子や飲み物が多いと増える。虫歯の治療や甘味制限で減らすことが可能。
歯肉炎や歯周炎はお口の常在菌によっておこる感染症です。歯周病は生活習慣病としていちずけられ食習慣、歯ブラシ習慣、喫煙などとかんれんがあるため治療のみでは効果があがらないことも明らかになってきています。患者さん自身の生活習慣の改善なくして歯周治療は成功しないといわれています。プラーク1㎎中1千万個以上の細菌がふくまれておりそのうち約25%が生菌であるといわれています。